無印のハンドソープはイソップの代用になる?使用者が徹底比較してみた

コロナ禍を経て手洗いの頻度が上がり、「ちょっと良いハンドソープ」に注目する人が増えました。中でも、店舗で「イソップのハンドソープ」が高級感と洗い上がりの良さから人気となり、その魅力に憧れる人も多いようです。そんな中、無印良品から発売されたハンドソープが、見た目や使用感、香りにおいてほぼイソップに似ていると話題になりました。今回は、実際にイソップ愛用者である筆者が、無印良品のハンドソープとイソップのハンドソープを比べ、その違いや共通点を検証してみます。

商品の特徴と価格の違い

無印良品のハンドソープ

無印良品から発売された「精油の香り ハンドソープ」は、2024年11月下旬に登場し、全体でシンプルながらもアロマの香りを楽しめる商品となっています。
・ラインナップは「イランイラン＆オレンジ」と「ヒノキ＆ラベンダー」の2種類。
・200ml入りで990円と手頃な価格が魅力です。
・茶色のボトルは、精油の劣化を防ぐためのものであり、アロマ系の商品としては定番のデザインとなっています。

イソップのハンドソープ

イソップが展開する「アロマティックハンドウォッシュ」は、贅沢な使用感と独特の香りが特徴です。
・こちらも2種類のラインナップがあり、一つは「しっとりと優しい洗い上がり」の「アンドラム」、もう一つはスクラブ入りでウッディかつスモーキーな「レバレンス」です。
・500ml入りで5500円前後の価格設定となっており、1mlあたりの価格は無印製品の約2倍前後。

実際に比べてみた使用感と香り

使用感の比較

イソップの「アンドラム」は、非常にしっとりした洗い上がりで、泡立ちは控えめながらも、手のうるおいをしっかりと保ってくれます。皮膚に残る微かなぬるつき感は、1日に何度手を洗っても乾燥しにくいという評価に繋がっています。一方、イソップの「レバレンス」は、細かいスクラブが入っているため、よりさっぱりとした洗い上がりが得られますが、好みは分かれる部分かもしれません。

対して、無印良品のハンドソープは、どちらの香りでも泡立ちが良く、しっかりとした泡切れが感じられます。洗い上がりは程よいしっとり感があり、使いやすさにおいては高級ブランド並みの感触がありました。価格帯が手頃な点も評価に繋がり、デイリー使いとしては十分なクオリティと言えるでしょう。

香りの評価

香りはやはりハンドソープの魅力を左右する大きな要素です。イソップの「アンドラム」は、マンダリンやローズマリー、シダーウッド・アトラスのバランスが絶妙で、洗うたびに柑橘の爽やかさと、木の重厚な香りが漂います。これは、手洗いの際にリラックス効果を感じさせ、癒しのひとときを提供してくれます。

一方、無印良品の「イランイラン＆オレンジ」は、花と柑橘の明るい印象を与え、日常のちょっとしたリフレッシュにはぴったり。もう一つの「ヒノキ＆ラベンダー」は、花と木の香りが心を落ち着かせる効果を持っています。しかし、どちらもイソップのようにエッセンシャルオイルが豊富に配合された濃厚な香りではなく、控えめでさりげない印象です。まるで、従兄弟のように似ているけれど、決して同じではないという感じです。

価格差とエッセンシャルオイルの配合量

無印良品のハンドソープは、1mlあたり約4.95円で提供されていますが、イソップの商品は1mlあたり約11円となっており、明らかな価格差が存在します。これにより、イソップは配合されるエッセンシャルオイルの芳醇さや濃密な香り、その独自のブランド価値を守るため、より贅沢な成分が使用されていると言えます。無印良品はその「似ているけど違う」という立ち位置で、高級ブランドのテイストを手頃な価格で楽しみたい方に向けた選択肢となっています。

まとめと結論

今回の検証から分かったのは、無印良品のハンドソープは、イソップのハンドソープと同じくアロマ系の香りやしっとりとした洗い上がりを楽しめる商品であり、日常使いのハンドソープとしては非常に魅力的なアイテムだということです。しかしながら、香りの濃密さやエッセンシャルオイルの配合量、そして使用感においては、やはりイソップの製品には及ばず、あくまで「似ているが同じではない」という評価になります。

無印良品のハンドソープは、イソップのような雰囲気を求めつつも、手頃な価格で毎日使えるという点で大きな魅力と言えます。高級品とプチプラ製品のどちらを選ぶかは、ユーザーの求める体験やコストパフォーマンスに依存します。もし、濃密で贅沢な香りや質感を求めるのであればイソップ、一方で、使いやすさや気軽さ、高いコストパフォーマンスを重視するのであれば無印良品のハンドソープはおすすめです。

どちらにも長所があり、まるで親戚同士のように似ている部分もあれば、それぞれのキャラクターがしっかりと表れている部分もあるため、両方を試してみて自分に合った一品を見つけるのが理想的でしょう。