この記事の監修
株式会社フ.リー|美容・健康プロダクト開発 / AI集客支援
当社は、エステサロンや美容クリニック向けに業務用美容機器の提供や集客支援を行っています。サロン現場の声をもとに開発した高濃度ミネラルサプリメント「THE MINERALS」など、美容と健康をサポートする商材を全国にお届けしています。この記事では、美容業界に携わる視点から「プロテインダイエット」の効果とリスクを解説します。
この記事の結論
- プロテインだけで1ヶ月生活するのは栄養不足・健康リスクが高く非推奨
- 1日の推奨タンパク質量:男性65g、女性50g(厚労省 食事摂取基準2025)
- 夜ご飯の置き換えなど「部分的な活用」が現実的
- 腎機能に不安がある方は医師に相談してから
「プロテインだけで1ヶ月生活したらどうなるのか」――SNSやYouTubeでこうした実験企画を見かけることがあります。しかし結論から言えば、プロテインのみの食生活は栄養バランスの偏りによる健康リスクが高く、医学的には推奨されていません。
この記事では、プロテインダイエットの正しい活用法と、やりすぎた場合に起こりうるリスクを、厚生労働省のデータや医学的な知見をもとに解説します。
プロテインの種類と選び方
| 種類 | 原料 | 吸収速度 | 1杯あたり目安 | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|
| ホエイプロテイン | 牛乳(乳清) | 速い(1〜2時間) | 約120kcal / タンパク質20〜25g | 運動後の筋肉修復 |
| カゼインプロテイン | 牛乳(カゼイン) | 緩やか(6〜8時間) | 約110kcal / タンパク質20〜24g | 就寝前・間食代わり |
| ソイプロテイン | 大豆 | 中程度(3〜6時間) | 約100kcal / タンパク質15〜20g | 食事の置き換え・乳糖不耐症の方 |
ダイエット目的なら、腹持ちの良いカゼインかソイプロテインが向いています。運動を併用する場合は、運動後にホエイ、就寝前にカゼインという使い分けが効果的です。
タンパク質の1日の推奨量|どのくらい必要?
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、タンパク質の推奨量は以下の通りです。
| 対象 | 推奨量(1日) | エネルギー比率の目標 |
|---|---|---|
| 成人男性(18〜64歳) | 65g | 13〜20% |
| 成人女性(18〜64歳) | 50g | 13〜20% |
| 高齢者(65歳以上) | 60g(男性)/ 50g(女性) | 14〜20%(筋力低下予防のため上方修正) |
スポーツ栄養学では、筋肉をつけたい方は体重1kgあたり1.6〜2.2gが推奨されることもありますが、これは食事全体のタンパク質量であり、プロテインだけで摂る量ではありません。通常の食事で不足分をプロテインで補う、という使い方が基本です。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
プロテインだけで1ヶ月生活するとどうなる? 5つのリスク

1. 食物繊維・ビタミン・ミネラルの欠乏
プロテインパウダーにはタンパク質は含まれていますが、食物繊維、ビタミンC、ビタミンA、鉄、カルシウムなどは十分に含まれていません。1ヶ月間プロテインのみで生活すると、これらの必須栄養素が深刻に不足し、便秘、肌荒れ、免疫力低下、貧血などのリスクが高まります。ダイエット中のミネラル不足は代謝の低下にもつながるため、痩せるどころか逆効果になる可能性もあります。
2. 腎臓への負担
タンパク質の代謝では窒素(アンモニア)が発生し、これを尿素に変換して排出するのが腎臓の役割です。過剰なタンパク質摂取は腎臓の濾過量を増加させます。KDIGO(国際腎臓病ガイドライン機構)および日本腎臓学会のガイドラインでは、すでに腎機能が低下している方のタンパク質過剰摂取は腎機能を悪化させるとされています。
健康な腎臓であれば通常のプロテイン摂取(1日1〜2杯)で問題が起きることは少ないとされますが、プロテイン「のみ」の生活は通常の何倍ものタンパク質を摂取することになるため、リスクが大きくなります。
3. 筋肉量の減少(逆効果)
意外に思えるかもしれませんが、プロテインだけの食生活では総カロリーが大幅に不足します。体はエネルギーが足りないと、脂肪だけでなく筋肉も分解してエネルギー源にします。結果として、体重は減っても筋肉量も減り、基礎代謝が低下してリバウンドしやすい体質になってしまいます。
4. 精神的なストレスと挫折
固形物を食べない生活は想像以上に精神的な負担が大きく、1ヶ月間継続できる人はごく少数です。ストレスによるコルチゾール分泌の増加は、脂肪蓄積を促進し、ダイエットの効果を打ち消す要因になります。
5. ケトーシスのリスク
炭水化物を極端に制限すると、体は脂肪を分解してケトン体をエネルギー源とする「ケトーシス」状態に入ります。軽度であれば問題ありませんが、管理されていないケトーシスは吐き気、頭痛、口臭、倦怠感などの症状を引き起こし、重度の場合は医療介入が必要になることもあります。
プロテインダイエットの正しいやり方
プロテインをダイエットに活用するなら、「全食置き換え」ではなく「1食の部分置き換え」が安全で効果的です。
| 方法 | 内容 | カロリー削減の目安 |
|---|---|---|
| 夜ご飯の置き換え(推奨) | 夕食をプロテイン+サラダに変更 | 約400〜600kcal削減/日 |
| 間食の置き換え | お菓子の代わりにプロテイン | 約100〜300kcal削減/日 |
| 運動後の補給 | トレーニング後30分以内にホエイ | 筋肉維持によるカロリー消費 |
タンパク質の「食事誘発性熱産生」を活用する
タンパク質は他の栄養素と比べて消化・吸収にエネルギーを多く使います。これを食事誘発性熱産生(DIT)と呼び、タンパク質の場合は摂取カロリーの約30%がこの過程で消費されます(炭水化物は約6%、脂質は約4%)。つまり、同じカロリーを摂取してもタンパク質が多い食事のほうが実質的なカロリー摂取が少なくなるのです。
運動との組み合わせが鍵
プロテインの効果を最大化するには、適度な運動との併用が不可欠です。筋力トレーニングでタンパク質の需要を高め、有酸素運動で脂肪を燃焼させることで、筋肉を維持しながら体脂肪を減らす健康的なダイエットが実現できます。
痩身エステなどのプロの施術を組み合わせる場合も、十分なタンパク質摂取が施術効果を高める土台になります。
まとめ
プロテインだけで1ヶ月生活することは、栄養不足・腎臓への負担・筋肉量の減少など多くのリスクがあり、おすすめできません。プロテインはあくまで通常の食事を補助するものであり、食事のすべてを置き換えるものではないのです。
ダイエットにプロテインを取り入れるなら、夜ご飯の部分置き換えや間食の代替など、バランスを崩さない範囲での活用が効果的です。運動と組み合わせ、必要に応じて医師や栄養士に相談しながら、健康的に体づくりを進めましょう。
参考文献・情報源
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
- 日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン」- タンパク質摂取量と腎機能に関する推奨
- KDIGO(Kidney Disease: Improving Global Outcomes)臨床診療ガイドライン
- Jäger R, et al. "International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise." J Int Soc Sports Nutr. 2017;14:20.